歳を重ねると足腰が衰えてきたりライフスタイルが変わったりするので、暮らし方や住みやすい家の条件も変わるものです。
今回のコラムでは、高齢者が住みやすい家についてお話しします。
高齢者が住みやすい家、快適に暮らせる家の間取りをご紹介するほか、高齢者向けの家づくりで配慮すべき注意点などもご紹介。
「年齢を考えて住み替えを検討している」という方はもちろん、「今すぐする必要はない」という方もいずれ訪れる老後のために、ぜひ知っておきたい情報です。
目次
高齢者が住みやすい家の特徴とは
年齢を重ねると体の状態やライフスタイルが変わっていきます。
足腰が衰えてきて階段や段差がつらくなったり、長距離の移動が大変になったりする方が多いでしょう。
そのため、高齢者が住みやすい家には、一般的にはできるだけ階段や段差が少なく、動線がコンパクトな間取りが求められます。
また、子どもが独立して夫婦2人の暮らしになれば、子ども部屋は不要に。
使わない部屋でも定期的な掃除や風通しは必要ですので、部屋がたくさんあったり家が大きすぎたりすると、手入れが大変になってしまいます。
さらに、仕事を定年退職したあとは家で過ごす時間が長くなりますから、自分好みの間取りや使いやすさの重要性も上がるでしょう。
使わない部屋がたくさんあるよりも、ワンフロアで広い間取りにしたいと考える方も多いです。
年齢ごとの状況やライフスタイルに合わせた家づくりができれば、老後もさらに快適に暮らせるでしょう。
高齢者が住みやすい家の間取りのポイント
高齢者が住みやすい家づくりにはどんなポイントがあるでしょうか。
間取りでぜひ押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。
①広さは20~30坪が目安
夫婦2人で暮らす家なら、広さは20~30坪程度を目安に考えましょう。
家具や荷物が少なく、コンパクトに暮らしたいという方は20~25坪程度、広々とゆとりある部屋で過ごしたいという方は25~30坪程度に。
ゆったり広さを確保するスペース、コンパクトにするスペースのメリハリをつければ、十分快適な住まいをつくれます。
広すぎると移動や管理が大変に感じてしまうかもしれません。
②シンプルな動線
動線とは、生活や家事の際に移動するルートを線で表したもの。
部屋から部屋への移動距離が短く、すぐにアクセスできる間取りだと動線がシンプルで暮らしやすくなります。
例えば、「廊下を短くしてリビングまでの距離を短くする」「LDKの周りに水回りを配置して廊下をなくす」「リビング・キッチン・お風呂を行き来できるような回遊動線にする」など。
キッチン台が壁に付かずに独立しているアイランドキッチンも、回遊性があり移動しやすいです。
そのほか、「転倒事故などが起こりやすいお風呂はリビングの隣に配置する」「夜間にも利用しやすいよう寝室とトイレを近くに配置する」なども、高齢者におすすめの間取りです。
③バリアフリー
バリアフリーの間取りには、階段や段差を減らすこと、余裕をもって動けるスペースを確保することなどを意識しましょう。
具体的には、1階建ての住まいである平屋がおすすめ!
いずれ車いすや介助が必要となったときのことを考えると、玄関や廊下、トイレ、お風呂などは間口を広めにとっておくと安心です。
バリアフリー住宅のポイントや注意点、平屋の特徴などは過去のコラムでも解説していますのでぜひチェックしてみてくださいね。
平屋のメリット・デメリットを解説!気をつけたいポイントも確認
高齢者が住みやすい家にするための注意点
そのほか、高齢者が住みやすい家にするにはこんな点にも配慮しましょう。
- 階段や段差を減らす
- 2階建てなら階段を緩やかにする、ホームエレベーターを設置する
- 滑りにくい床材を選ぶ
- 手すりを付ける
- 扉を引き戸にする
- 玄関にベンチを設置する
- キッチンや洗面台のシンク下に空間をつくり、いすに座って作業できるようにする
- 照明を人感センサーライトにする
- 浴槽を浅くしてまたぎやすくする など
引き戸は軽い力で開け閉めできるので、高齢者のほか小さい子どもがいる家庭にもおすすめのドアです。
開け閉めの際にドアの前にスペースがいらないので、コンパクトな間取りや車いすでの生活にも適していますよ。
「引き戸・開き戸の特徴や違いは?メリット・デメリットもご紹介」のコラムでも詳しくご紹介しています。
また、高齢者が住みやすい家づくりをするには、間取りや設備だけではなく、住宅性能にも注目を。
断熱性や気密性が低く、外気の影響を受けやすい家では、身体への負担が大きくなります。
夏は熱中症、冬は室内の温度差によるヒートショックの危険性も高まるでしょう。
「FPの家」は、「まるで魔法瓶のような住まい」といわれるほどの高断熱高気密住宅!
一般で広く採用されているグラスウールの約2倍以上の高い断熱性を有する独自の「FPウレタン断熱パネル」を使用し、徹底した気密施工も施すことで、季節を問わず室内の温度差を減らし身体への負担も大きく軽減します。
交通事故よりも圧倒的に多い室内での死者数。
その一因が室内の温度差による熱中症やヒートショックです。
具体的なリスクについては、こちらのコラムもあわせてご覧ください。
家の熱中症対策を確認!室内での熱中症の原因や夏も快適な家の特徴も
「今は必要ない」という場合でも、将来的にこのようなリフォームをする可能性があると思えば、それを見据えた家づくりができますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
「FPの家」で高齢者も住みやすい間取りの事例をご紹介
「FPの家」の新築で、高齢者も住みやすい間取りを意識した家づくり事例をご紹介します。
つらいリウマチも改善したバリアフリーの家
家を建てられる際にご夫婦が意識されたことは、バリアフリーの家であること。
関節リウマチの症状に悩まされていた奥さまの負担を軽くしようと、フラットな床の平屋にされました。
高い断熱性で夏は涼しく、冬は暖かく、「FPの家」に住まわれてからは関節リウマチの痛みも忘れるように出ないとのこと。
また、換気性能の高さからほこりが少なく、結露も出ないので掃除の負担も少なく、年中快適に過ごせているそうです。
加えて、動きやすさを重視したキッチン周りには食品保冷室を設置し、まとめ買いした食材をストックできるようにしています。
買い物に行けるのが週に1度だけという生活習慣に合わせてキッチンを使いやすくしたことで、家事の負担もグッと軽くなったそうです。
思い描いていた理想が詰まった住まい
老後のことも視野に入れ、平屋建て風のモデルプランを導入されたというご家族。
リビング、キッチン、水回り、寝室などの生活スペースは全て1階に集約し、キッチンから1階フロアを見渡せる間取りに。
「キッチンに立ちながら子どもの様子も見やすいです」と奥さま。
扉は全て引き戸にして、安全性にも配慮しています。
新居へ引越しをして一年あまり。
家の中では年中裸足で過ごしているそうで、「夏は涼しく、冬は暖かい。主人の花粉症も改善しました」と喜んでいただいています。
高齢者が住みやすい家の間取りは動線とバリアフリーがポイント
年齢を重ねると健康状態が変わったりライフスタイルが変わったりして、住みやすい家の条件も変わります。
高齢者が住みやすい家の間取りを考えるなら動線とバリアフリーに配慮しましょう。
おすすめは階段のない平屋住宅。
LDKの周りに水周りや寝室を配置して移動距離を短くする、回遊動線をつくる、玄関からリビングまでの廊下を短くするといった動線の工夫がありますよ。
子どもが独立して夫婦2人の暮らしなら、広さは20~30坪程度で十分ゆったり暮らせます。
そのほか、段差を減らす、滑りにくい床材を選ぶ、扉を引き戸にする、キッチンや洗面台のシンクの下にいすを入れられる空間をつくるなど、具体的な生活シーンを思い浮かべながら細かい設計も考えてみましょう。
すぐに家づくりに取り入れたい方はもちろん、「まだ早い」という方も将来を見据えた家づくりをしておくと安心です。
快適で住み良い住宅を建てるなら、お気軽に最寄りの「FPの家」加盟店にお気軽にお問い合わせください。
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