断熱性・気密性

2022.02.04

屋根断熱のメリット・デメリットとは?天井断熱との違いもご紹介

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室内を快適な温度に保つために必要なのが、断熱。

今回は建物の断熱の中で、屋根断熱について解説します。

 

今まで日本の住宅では天井断熱が一般的でしたが、最近は屋根断熱も増えているんです。

 

そんな屋根断熱の概要やメリット・デメリット、天井断熱との違いなどをご紹介します。

 

 

 屋根断熱とは? 天井断熱との違いも

屋根断熱とはその名の通り、屋根構造の部分に断熱を施し、建物の断熱性を高める方法です。

 

以前の日本の住宅では、屋根部分ではなく天井裏に断熱を施す「天井断熱」が一般的でした。

しかし、天井断熱だと屋根と天井の間の空間「天井裏」は十分に断熱がされないため、生活空間としては使えません。

 

また、断熱されない天井裏空間に熱気や冷気をため込むので、生活空間へ外気の影響も与えてしまいます。

 

最近の住宅は吹き抜けやロフトなど、天井裏となるはずの空間も活用するプランが増えたこともあり、屋根断熱が増えています。

 

屋根で断熱して外気を遮断するので、屋根と天井の間の空間も温度管理がされ、快適に活用することができます。

屋根断熱は建物全体が断熱されるので、天井断熱よりも断熱効果が高いという特徴があります。

 

屋根断熱の工法や断熱材

屋根断熱には2種類の工法があります。

 

充填断熱工法

屋根の垂木と垂木の隙間に断熱材硬質ウレタンフォームを吹き付ける工法です。

隙間なく断熱材を詰め込むことで断熱性が高まりますが、施工の精度や技術によって断熱効果にばらつきが出る可能性があります。

 

外張り断熱工法

野地板の外側に断熱材を張り付ける工法です。

断熱材で建物をぐるりと囲むイメージで、隙間ができにくくなるため断熱効果が高まります。

 

また、施工がしやすいという特徴もあります。

 

屋根断熱ではグラスウール、ロックウール、セルローズファイバー、発泡ウレタン、押し出し法ポリスチレンフォームなどの断熱材が使われます。

断熱工法や種類については、「断熱性とは?断熱性を高めるメリットや断熱素材について知ろう」でも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。

 

 

屋根断熱住宅で結露を防ぐには「屋根通気」が重要!

屋根断熱には、空気(熱気や冷気)を流すための屋根通気が欠かせません。

 

屋根通気とは、屋根断熱を施す際に断熱材の外側に空気の通り道を設けて空気を通すことを指します。

空気の通り道は「通気層」といい、垂木で仕切られた高さ30cmほどの空間になっていて、空気の入口と出口をつくることで空気が流れるようになっています。

 

この通気層が、熱や湿気を逃がしているのです。

 

特に湿気の逃げ場がないと、建物に以下のような悪影響を与えてしまいます。

  • 断熱材に湿気がたまり、断熱性能が低下する
  • 周りの木材に湿気がたまりカビや劣化の原因になる
  • 万が一雨水が侵入したときに逃げ場がなく、躯体の劣化の原因になる

 

なお、天井断熱を採用している場合も、同じ理由で小屋裏換気が必要です。

 

 

屋根断熱のメリット・デメリットは?「FPの家」の事例も

屋根断熱のメリットは、建物の断熱効果が高いことと屋根の下部分の空間を活用できることです。

 

天井断熱の場合は天井裏の空間が断熱されていませんから、そこにたまった熱気や冷気が室内空間へ影響してしまいますが、屋根空間は建物全体を断熱するのでその心配はありません。

屋根の勾配や梁(はり)をあえて見せるような空間デザインも可能になるため、間取りやデザインの幅が広がるでしょう。

 

「FPの家」でも、屋根断熱によって生まれる開放的な空間と三角屋根の勾配を活かした、素敵な吹き抜けリビングを叶えているお客様がいらっしゃいますよ!

動画でご覧いただけますので、参考にしてみてくださいね。

 

思い描いていたライフスタイルを理想の家で実現

 

また「FPの家」では、FP遮断パネル(オプション)を用いた屋根断熱もご提案しています。

FP遮断パネルは、通気層を持つアルミシートとウレタン断熱パネルを組み合わせたもので屋根の蓄熱をカットし、大きな吹き抜けをつくっても夏は涼しく、冬は高い断熱効果で暖かい住まいを実現します。

 

また、本来デッドスペースだった屋根下部分の空間もしっかり断熱されるので、ロフトや吹き抜け、小屋裏部屋として有効活用できる空間を創造します。

 

敷地や高さが限られた中でも、室内空間にゆとりを持たせた設計が可能となり、断熱性が優れていることから省エネ効果にもつながります。

 

「FPの家」の屋根断熱について詳しくご紹介した動画も公開しています。

「FPの家」の施工性の秘密を工場や現場から探っていますので、ぜひご覧ください。

 

【施工】現場ドキュメント『FPの家』強さのヒミツ

 

一方で、屋根断熱では空間が広くなる分、場合によっては冷暖房効率が低下するケースもあり、その点はデメリットと言えるかもしれません。

天井よりも屋根の方が広く、必要な断熱材が多くなるため、施工にかかる費用も高くなる点もデメリットといえるでしょう。

 

ただし、屋根断熱の方が断熱性能は高く、施工費用は工法や断熱材の種類によっても異なりますので、それぞれの住宅に合う方法を相談してみてくださいね。

 

 

屋根断熱は断熱性の高さと空間の有効活用がメリット

屋根断熱とは、屋根部分に断熱を施して建物全体の断熱性を高める方法です。

日本では天井断熱が一般的でしたが、吹き抜けやロフトを取り入れた間取りが増えてきたことから、屋根断熱を採用するケースも増えています。

 

屋根断熱は天井断熱よりも断熱性が高く、屋根の下部分のスペースも快適に活用できることがメリット。

吹き抜けやロフトをつくったり、屋根裏部屋を生活空間にしたりと快適に過ごすことができるので、プランやデザインの幅が広がります。

 

屋根は天井よりも広いので断熱の施工費が高くなることがデメリットですが、断熱材の種類や工法によっても費用は異なります。

断熱性が高いことは省エネにもつながりますし、住んでからの快適性やランニングコストなども踏まえて検討してみましょう。

 

快適で住み良い家を建てるなら、お気軽に最寄りの「FPの家」加盟店にお気軽にお問い合わせください。

後悔のない家づくりのために、不安や疑問に分かりやすくお答えします!

 

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