冬を暖かく過ごすには、断熱性能の高い家づくりが欠かせません。
しかし、近年は改善されてきていますが、日本の住宅は世界の基準と比べ残念ながら断熱性能がそれ程高くはなく、冬の室内が寒いケースが多いです。
今回のコラムでは、日本の住宅が寒いといわれるのはなぜか、そして寒いことによるリスクについてお話しします。
住宅の断熱性能の重要性を再確認し、断熱性を高めるための対策を検討しましょう。
目次
なぜ?日本の家は寒いといわれる理由
日本は古くから「家のつくりようは夏をもって旨とすべし」という言葉があるように、夏が暑く、湿気が高いという気候・風土のため、風通しの良い家づくりが重要視されてきたという背景があります。
そのため、日本の住宅の断熱性・気密性は世界的に見ても低い基準にとどまっており、「冬は寒くてあたりまえ。そういうものだ」と考えている人も少なくありません。
現在、日本で住宅の断熱性・気密性の基準となっているのは、1999年に改正された「住宅の次世代エネルギー基準」です。
この後も適宜改正を行い、基準の引き上げに取り組んではきましたが、住宅に関しては適合義務ではなく、努力義務にとどまっていました。
なお、2022年の省エネ基準改正に伴い、2025年4月からは住宅も省エネ基準の適合が義務付けられます。
一方で、世界各国の住宅の断熱性能の基準は日本よりも厳しいところが多く、イギリスでは住宅内の温度は18℃を最低基準にしています。
また、アメリカでは半数近くの州で、断熱性の低いアルミサッシを使用不可としています。
なお、世界保健機構(WHO)では、寒さによる健康リスクを防ぐためにも、冬の室内の温度は最低でも18℃以上にするよう勧告しています。
日本の冬季の室内の平均温度(在宅中)に関しては、次のようなデータがあります。
- 居室:16.8℃
- 更衣室:13.0℃
- 寝室:12.8℃
都道府県によっても差があり、冬季の居間の平均温度が最も高かったのが北海道で19.8℃、最も低いのが香川県で13.1℃。
多くの都道府県で世界保健機構の示す基準より平均室温が低く、決して健康的に過ごせる室内環境とは言えないでしょう。
参考:冬季の室温格差 〜⽇本のスマートウェルネス住宅全国調査〜
家が寒いことによるリスク
家が寒いと快適に過ごせないうえ、冷えから体調不良になるのはもちろん、暖房で暖かくしている部屋とそうでない部屋の寒暖差によるヒートショックの危険があります。
ヒートショックとは、寒暖差による急激な血圧の上下で、心臓や血管に疾患を引き起こすこと。
例えば、暖かいリビングから寒い廊下に出ると、寒さから血管が収縮して血圧が急激に上がります。
それから熱いお風呂に入ると、体が温まって血管が拡張し、今度は血圧が急激に下がります。
このとき心臓や血管に大きな負荷がかかり、失神や心筋梗塞、脳梗塞などの危険があり、最悪の場合には命を落とすことにもなってしまいます。
ヒートショックについては、「ヒートショック対策を確認!家でできる対策をご紹介」でも詳しくご紹介しておりますので、あわせてご参考ください。
また、家の中に温度差がある状態は、結露の原因にもなります。
結露はカビや腐食などで建物を傷め、建物の破損や耐久性・耐震性に悪影響を与えてしまうことも。
カビはダニのエサにもなるため、カビやダニが増えることでぜんそくやアレルギー、アトピーなどの症状が悪化してしまうケースもあります。
寒い日本の家はリフォームや建て替えで解決!
冬の暖房をいくら強めても、家の断熱性や気密性が低ければ熱は外に逃げてしまいます。
根本的な改善には、リフォームや建て替えなどで断熱性・気密性を高めることもぜひ検討してみてください。
こちらのコラムでも断熱性・気密性の概要やその重要性についてご紹介していますので、あわせてご覧ください。
気密性とは?高いとどんな影響が?その構造や必要性を詳しくチェック!
主な断熱改修には、「壁・床・天井に高性能の断熱材を施す」「窓を断熱性能の高い複層ガラスや断熱サッシに交換する」「内窓を設置する」といった方法があります。
一定の断熱改修に対しては国や自治体からの補助金などもあり、上手に活用することで負担を抑えて断熱改修が可能です。
また、新築を検討する際にも、寒さ対策の一つとして断熱性・気密性などの住宅性能もぜひ意識してみてくださいね。
「FPの家」の住宅は、独自の「FPウレタン断熱パネル」による「FP軸組工法」を採用、徹底した気密施工で高い断熱性と気密性を誇る高性能住宅です。
一年中、家のすみずみまで快適な温度を保つ、まるで魔法瓶のような住宅!
室内の熱がどのくらい外へ逃げやすいかの基準「UA値(外皮平均熱貫流率)」の「FPの家」の全国平均値は0.39w/㎡K(最高値0.20w/㎡K)。
UA値は値が小さいほど性能が高く、国の省エネ基準で示される住宅のUA値は0.46w/㎡K~0.87w/㎡K(地域によって異なる)ですので、「FPの家」の性能の高さがわかります。
また、窓にも一定の品質をクリアした高品質なものを使用しており、窓からの暖気・冷気の侵入も防ぎます。
「FPの家」で暖かく快適な暮らしを実現
高性能の「FPの家」で、暖かく快適に暮らしているご家族の声をご紹介します。
温度差がない環境で健康状態も改善
冬の厳しい寒さに悩み、「暖かい家」を目指して高断熱・高気密をキーワードに住宅を探していたところ「FPの家」を見つけたというご夫婦。
熱がどのくらい家の外に逃げにくいかを示すQ値、気密性を示すC値など、数値で明確に説明を受けられたのも安心感があったそう。
「「FPの家」は家中どこにいても同じ温度で快適、思った以上に楽」「風邪をひきにくくなった」「冷え性が改善した」など、快適な住み心地で体調も改善したと喜んでいただいています。
昼から夕方まで無暖房で過ごせるZEH住宅
高断熱・高気密といった住宅性能に加え、太陽光発電を搭載したZEH(ゼロエネルギーハウス)を新築したご家族。
1階と2階にそれぞれ設置したエアコンを午前中に停止しても、夕方まで快適な室温を保つことができると、高い断熱性や省エネ性にご満足されています。
毎日の消費電力がリアルタイムに表示される太陽光発電のモニターを毎日チェックし、光熱費に対する意識も変わったとお話ししてくださいました。
日本の家の寒さは断熱性・気密性を高めて対策を!
日本の住宅は気候や風土を背景に風通しの良さが重要視されてきたため、世界基準と比べて断熱性・気密性が高くはなく、室内が寒いという家もあるでしょう。
しかし、快適・健康・安全に暮らすためにも、冬の室内は暖かくしておく必要があります。
日本の寒い家を暖かくするには、リフォームや建て替えで断熱改修を施すほか、新築でも高性能・高気密の住宅性能を意識するようにしましょう。
2025年からは、住宅にも省エネ基準の適合が義務化されますので、ぜひチェックして暖かく快適な家づくりに取り組んでくださいね。
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