床や足元がひんやり冷たいと、冬はより一層寒さを感じてしまいますよね。
日本の家は靴を脱いで生活するスタイルなので、床の断熱は重要な問題です。
住宅の床の断熱方法は、大きく分けて「床断熱」と「基礎断熱」の2種類があります。
今回のコラムでは、この床断熱と基礎断熱について、それぞれの特徴や違い、メリット、デメリットなどをご紹介します。
どちらの断熱方法がよいか検討する際に、ぜひ参考にしてください。
目次
床断熱、基礎断熱とは?何が違う?
床断熱と基礎断熱の違いをひと言でいうと、断熱材を施す場所が違います。
床断熱は、住宅1階の床のすぐ下に断熱材を敷き詰めて、床から断熱する方法です。
日本の住宅の多くは、この床断熱を採用しています。
床断熱では床下に湿気がこもらないよう、床下の空間は換気口を設置して風通しを確保するため、外気とほぼ同じ温度になります。
一方、基礎断熱は、建物の基礎コンクリート自体を断熱材で覆って断熱する方法です。
床下の空間も室内空間の一部と考え、室内と同じように温度のコントロールや換気がなされます。
比較的新しい断熱方法で、床断熱よりも施工件数は少ないですが、寒冷地などで採用されるケースが見られます。
基礎断熱は、基礎のどの部分に断熱材を施すかによってさらに3つの種類があります。
- 基礎外断熱:断熱材を基礎立ち上がりの外側に貼る
- 基礎内断熱:断熱材を基礎立ち上がりの内側に貼る
- 基礎両側断熱:断熱材を基礎立ち上がりの外側・内側両方に貼る
床断熱のメリット・デメリットは?「FPの家」の事例も
床断熱は日本で古くから使われている断熱方法なので、採用している工務店や施工会社も多く、コストを抑えながら品質の安定した施工となるのがメリット。
施工箇所が床なので、リフォームなどの対応もしやすいです。
また、床下の空間は換気口を設けてしっかり換気をするため、結露やシロアリのリスクが少ないこともメリットとして挙げられます。
ただし、基礎は断熱していないため、床下空間は基礎コンクリートの冷気に影響を受けやすいです。
床下空間が冷えることで、床が冷たく感じたり、換気が不十分な場合は室内との温度差によって結露が発生したりする可能性があります。
その点「FPの家」は、床材として、湿気に強いウレタン素材を使用し断熱性に優れた「FP床パネル」を用いた床断熱を採用しているので安心です。
また、硬質ウレタンと木枠が一体成型された床パネルを敷き込み、床下への配管や配線の隙間を現場で対応できる発泡ウレタンを吹き込んだうえにテープでしっかりふさぎ気密性を高めることで、更に高いレベルでの断熱性を実現しています。
強度や耐久性も高く、地震などの外力にも安全。
重さでたわんだり経年で断熱性が劣化したりする心配もありません。
「FPの家」を新築されたお客様からは、「床が暖かくて、一年中裸足で過ごせる」との声もいただいています。
福島県で「FPの家」を新築されたご家族の声を紹介します。
思い描いていた理想が詰まった住まい
「東北は寒いので、暖かく過ごせる家がいい」と、「FPの家」で新築を建てられたご家族。
「モデルハウスを何件も見学しましたが、断熱材に関してしっかり説明があったのは「FPの家」が初めてでした」と、壁だけでなく、天井も床も断熱パネルで覆われ、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる住宅性能に魅力を感じていただいたよう。
子どもが走り回れるよう壁や柱を少なく、平屋で開放感のある間取りですが、冬もファンヒーター1台で十分な暖かさ。
床の冷たさを感じることもなく、家の中では、家族全員が一年中“裸足”で快適に過ごされているそうです。
基礎断熱のメリット・デメリットをチェック
基礎断熱は、床下空間も含めて家全体を断熱材で覆うので、断熱性・気密性が高いことがメリット。
基礎から断熱して床下空間も温度をコントロールするので、床まで冷気が届きにくいです。
床下の配管が凍結する心配もありません。
また、年間を通して約14~16℃に保たれる地熱が基礎コンクリートから床下へ伝わり、室内を夏は涼しく、冬は暖かく保つ手助けをしてくれるでしょう。
一方、基礎断熱は床下のシロアリ対策や湿気対策が必要というデメリットがあります。
基礎断熱を施してしまうと、その後床下を確認することはほとんどありません。
もしシロアリが侵入していても気づきにくく、被害が大きくなってしまう可能性があるのです。
シロアリ被害を防ぐためには、防蟻処理された断熱材を採用したり、基礎の周りにパイプを設置して防蟻薬剤を定期的に散布したりする必要があります。
また、近年頻繁に起こってる集中豪雨によって発生する床下浸水時の復旧作業が床断熱に比べ大変だという側面も。
基礎コンクリートが完全に乾燥するには1~2年程かかり、その間は水分が蒸発を続けています。
そのため、その間の床下空間の換気が適切に行われていないと、カビが発生しやすいのです。
室内の24時間換気システムを床下まで含めた設計にする、除湿用の床下エアコンを設置する、室内と床下を換気口でつなぐなどの湿気対策を取り入れる必要があります。
床断熱と基礎断熱、選ぶ際のポイント
床断熱と基礎断熱のどちらがいいかは、気候や環境、家づくりで何を重視するかなどによってことなります。
基礎断熱は断熱性・気密性が高いことから、寒冷地で採用されるケースが見られますが、基礎断熱でシロアリ対策や湿気対策をしっかり施すとなるとそれなりのコストもかかります。
一方床断熱は、基礎断熱に比べると外気の影響を受けやすい施工方法ではありますが、シロアリや結露の心配が少ないこと、またコスト面でのメリットは大きいでしょう。
対応できる工務店や施工会社も多く、使用する床の断熱材をしっかりと検討すれば、デメリットとなりがちな「床の冷たさ」が気にならなずにすみます。
希望の暮らしや住宅性能、そしてコストとの兼ね合いもポイントに、選ぶようにしましょう。
室内の温度差をなくして快適・健康に暮らすためにも、住宅の断熱性は大切なポイントです。
こちらのコラムでは、家の断熱性と室内の温度差の関係、そして健康への影響などもご紹介しています。
家の断熱性が高いと家全体の温度差がなくなる!温度差が与える影響とは
家の断熱について考えるときには、ぜひ参考にしてみてくださいね。
床断熱と基礎断熱の違いを知って家づくりの参考に
床の断熱方法は、大きく分けて「床断熱」と「基礎断熱」の2種類。
名前の通り、床断熱は床に断熱材を、基礎断熱は基礎に断熱材を施す方法です。
床断熱は日本で古くから多く採用されているため、低コストで安定した工法が確立されていることがメリット。
床下は風通しがいいので、シロアリのリスクも少ないです。
ただし、基礎コンクリートからの冷気で床下が冷え、床が冷たく感じることも。
床下の換気がしっかりされていないと、温度差により結露の可能性もあります。
一方、基礎断熱は床下空間も室内の一部として断熱するため、基礎からの冷気をシャットアウトして、断熱性が高いというメリットがあります。
しかし、床下に湿気がたまるとシロアリや結露、カビのリスクも。
比較的シロアリ被害の少ない寒冷地で採用されるケースが見られますが、件数としては床断熱よりも少ないです。
どちらの断熱方法を採用するかは、気候や環境、希望の暮らし、コストなどをみながら検討しましょう。
「FPの家」は断熱性の高い「FP床パネル」を敷き込んだ床断熱を採用しています。
高い断熱性と足に優しい自然のぬくもりで、「一年中裸足で快適に過ごせる」と好評です。
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