一戸建ての屋根、といえばすぐに思い浮かぶのが三角屋根。
三角屋根は国内の住宅でもよく取り入れられている屋根の形状で、なじみ深いものですよね。
今回のコラムでは、そんな三角屋根について、特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
三角屋根のほかにも日本でよく使われる屋根の形状、それぞれどんな人におすすめなのかも解説していきますね。
目次
三角屋根とは?形状・間取りの特徴を確認しよう
三角屋根とは、2枚の屋根を最頂部で組み合わせて、地面に向かって勾配を付けて設置した屋根の形状です。
正面から見ると名前の通り三角の形に見えますね。
切妻(きりづま)屋根とも呼ばれています。
三角屋根は日本の住宅でよく取り入れられている定番屋根のひとつで、とてもシンプル。
1階と2階の面積や形も同じになるので、建物の形も長方形でシンプルなものとなります。
間取りは屋根の形状を活かしたものが得意で、三角の空間を使ってロフトや屋根裏部屋をつくったり、そのまま勾配天井にして高天井の開放的な空間にしたりもできます。
勾配天井に天窓を付ければ光を取り込みやすく、明るく開放感のある空間になるでしょう。
三角屋根のメリット・デメリットは?
三角屋根のメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
三角屋根のメリット
三角屋根には、次の4つのメリットがあります。
【1】工事費用を抑えられる
三角屋根は形がシンプルで施工の手間も少ないので、工期が短く済み、工事費用を抑えられます。
同じ理由で、将来メンテナンスやリフォームをする際もコストを抑えやすいです。
【2】雨漏りのリスクが少ない
屋根で雨漏りが発生しやすい場所は、主に屋根材の接合部。
三角屋根の接合部分は屋根の最頂部だけなので、「雨漏りが発生する可能性のある場所が少ない」というのもメリットの1つです。
【3】小屋裏収納をつくれる
三角屋根の形状を活かして大容量の収納スペース、小屋裏収納がつくれます。
床から天井までの高さが140cm以下、広さが下の階の1/2未満といった基準内であれば居室には当たらないため、住宅の容積率や固定資産税の計算にも含まれず、建物のスペースを最大限に活用できます。
小屋裏収納のメリットデメリットはこちらのコラムで詳しくご紹介しています。
小屋裏収納のメリット・デメリットは?知っておきたいポイントも確認!
【4】太陽光パネルが設置しやすい
屋根の切り替えが接合部分の1カ所のみで屋根の面積も広いため、太陽光パネルを設置しやすいです。
太陽光発電設備を新築時に設置すると、工事費用を抑えられたり費用を住宅ローンに組み込めたりするメリットがあるのでおすすめです。
「新築時に太陽光発電設備を設置するメリットは?設置の現状も知ろう」でも詳しくご紹介しています。
三角屋根のデメリット
続いて、三角屋根のデメリットも見ていきましょう。
【1】個性を出しにくい
三角屋根はシンプルでごく一般的な屋根のため、街並みや建物の形状を選ばない反面、外観に個性を出しにくいかもしれません。
外壁や屋根材の色、デザイン、傾斜の角度などでデザインに工夫を持たせることもできるので、工夫してみましょう。
ただ、シンプルだからこそ、洋風の家にも和風の家にも採用しやすいという強みはあります。
【2】家の正面側・背面側の壁面が劣化しやすい
家の正面側・背面側は屋根の軒の長さが短いため、横側の壁に比べて屋根で守られにくいです。
そのため、外壁が紫外線や雨風の影響を受けやすく、色あせやひびなどの劣化が起こりやすい可能性があります。
外壁は定期的なメンテナンスが必要な場所でもあるので、その際には注意して点検できると良いですね!
降雪地域においての三角屋根のメリット・デメリットも知ろう
降雪量の多い地域にお住まいの方は、積雪対策も考えなければなりませんよね。
降雪地域で三角屋根を採用するメリット・デメリットも詳しくご紹介します。
降雪地域においての三角屋根のメリット
三角屋根は勾配がついているため、雪が滑り落ちやすくなっています。
ある程度積載がかさむと落雪するので、雪下ろしや「すがもり(屋根に積もった雪や氷などが屋根内部に水漏れすること)」の手間や心配が軽減します。
降雪地域において三角屋根のデメリット
屋根からの落雪による人的被害、車やカーポートなどの破損、また隣地に雪が落ちてしまう…という可能性もあります。
落雪を考慮し、屋根下まわりの敷地を広く取るなどの対策が必要になります。
三角屋根に限ったことではありませんが、断熱・気密が十分に施されていない屋根は、室内暖気が逃げてしまうせいで、屋根の表面温度が無駄にあたたかくなってしまいます。
屋根があたたまることで落雪の機会が多くなり、ご近所とのトラブルが増えてしまうかもしれません。
そのため、屋根に関してもしっかりとした施工を施すことが大切です。
「FPの家」では、断熱性の高い「FP遮断パネル(オプション)」を用いた屋根断熱のご提案も可能です。
従来の屋根裏は暑くて収納スペースになるケースがほとんどですが、これを導入すれば遮熱効果で部屋として活用することができるようになります。
詳しくは「屋根断熱のメリット・デメリットとは?天井断熱との違いもご紹介」もご確認ください。
屋根の種類はさまざま!三角屋根はどんな人におすすめ?
三角屋根の大きなメリットは、シンプルゆえにコストを抑えられること!
新築やメンテナンス、リフォームにかかる費用を抑えたいと考えている方にはおすすめですよ。
小屋裏収納を設けることもできるので、「子どもが多い」「アウトドア好き」など、収納がたくさん必要な方にもおすすめできます。
また、降雪が多い地域に住む方や、太陽光発電システムを設置したいと考えている方にはメリットも多いので、ぜひ三角屋根を検討してみてくださいね。
「FPの家」でも三角屋根の家の事例がありますよ!
思い描いていたライフスタイルを理想の家で実現
アルプスで見た家々に「将来はこんな家を建てたい」と思っていた奥さまと、三角屋根と薪ストーブのある家に憧れたご主人の2人の理想を実現した家です。
家や建具には無垢材をふんだんに使い、木の持つ優しい風合いに合わせて家具もアンティークな雰囲気のものを取り入れています。
奥さまの趣味である手作りのステンドグラスも、温かみのある雰囲気にぴったりです。
三角屋根以外にはどのような屋根がある?
日本の住宅で主に使われる屋根の形状には、三角屋根のほかに「寄棟屋根」や「片流れ屋根」などがあります。
寄棟屋根
正面側・背面側は台形、横面は三角形の合計4枚の屋根を寄せてつくられる形状の屋根です。
古くから用いられている形状で、外観を落ち着いた雰囲気に見せること、耐久性に優れていることがメリットです。
その耐久性の高さから、台風の被害にあいやすい地域の方などにも向いています。
三角屋根より屋根の接合部分が多い分、雨漏りのリスクが上がってしまうことはデメリットとしてあげられやすいです。
片流れ屋根
一面のみの屋根で、一方向に勾配がついている形状の屋根です。
スタイリッシュでモダンな雰囲気が特徴。
三角屋根と同様にシンプルなのでコストが抑えられることと、雨漏りのリスクが少ないことがメリット。
ただし、雨水の流れる方向が一方向なので、雨どいの劣化や排水口のつまりが起きやすくなる可能性も。
コストを抑えつつモダンで個性的な外観にしたいという方におすすめです。
三角屋根の特徴やメリット・デメリットを知って検討を
三角屋根とは、2枚の屋根を最頂部で接合し、地面に向かって勾配を付けて設置した屋根の形状。
正面から見ると三角形に見え、日本の住宅で良く取り入れられている定番屋根のひとつです。
三角屋根だと1階と2階の床面積や形は同じになるので、建物の形もシンプルに。
三角の形状を活かしてロフトや屋根裏部屋、勾配天井などを取り入れることも多いです。
三角屋根のメリットはコストを抑えられる、雨漏りリスクを減らす、小屋裏収納をつくれることなど。
屋根面積が広いので太陽光パネルが設置しやすいのもポイントです。
一方デメリットは、シンプルなために外観で個性を出しにくいことと、正面側・背面側の外壁は屋根に守られにくいことなど。
屋根や外壁のメンテナンス時に注意して点検するようにしましょう。
降雪地域では、落雪に備えて敷地を広く確保しておくなどの対策が必要ですが、雪下ろしの手間やすがもりの心配が軽減するというメリットがありますよ。
快適で住み良い家を建てるなら、お気軽に最寄りの「FPの家」加盟店にお気軽にお問い合わせください。
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